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認知療法 悲観論の悪循環止める ≪メンタルヘルス1≫

2016年12月19日

うつ病などの精神疾患の治療法として知られる認知療法(認知行動療法)。患者の考え方や行動の癖を修正する方法だが、こころ健やかな日常を送るための生活の知恵として生かすこともできる。

 私たちは、同じ出来事に遭遇しても、受け止め方が人によって異なる。出来事に対して頭に自然に浮かぶ考えやイメージを専門的には「自動思考」という。これが悲観的過ぎると、こころがつらく、苦しくなる。

 例えば、友人に携帯電話でメールを送ったのに、返事が来ない場合を考えてみよう。「嫌われたのか」と考えると悲しくなり、「怒っているのかな」と考えると不安になる。「なんていいかげんなヤツだ」と思うと腹が立つ。こうした悲観的な推測の悪循環が、自らのこころを締め付けていく。

 しかし、本当はどうなのか。不安ならば、電話をかけてみればいい。友人は多忙なだけだったと分かれば、安心できる。もし本当に嫌われたのだとしても、相手の気持ちがはっきり分かれば、今後の付き合い方など、次の手を講じることができて、悲観論の悪循環を止めることができる。

 ただ、楽観一辺倒でもいけない。例えば、会社が本当に危機に陥っているのに、楽観ばかりしていたら信用を失うだろう。

 大切なのは、決めつけないこと。一つの考えに凝り固まらず、情報をたくさん集めて判断するしなやかさを身につけることが重要だ。

(読売新聞)

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